ヨガがもたらすもの

ヨガの起源は約4500年前、インダス文明に古代の賢者たちによって考案されたもの。
その時代の遺跡からヨガの坐法で瞑想しているような人の彫像が発掘されたため、そう考えられています。
古代の賢者たちは"苦痛から解放されるためにはどうしたらいいのか?""どうしたら快適な精神状態でいられるのか?"と考えました。
はじめは心を変えるためには、直接心にアプローチする方法しかありませんでした。
しかし心は形や姿が見えず触れることもできない、この方法では苦痛を取り除くのは難しい、
ではどうすればよいのか…と考えられたところからヨガは多岐に分かれていきます。

"人の心がつい未来や過去へいったりきたりするのに対し、体は常に現在という時間に存在している。改めて身体を捉えなおすことで、心を現在へと呼び戻す。"
こうして心を整えるツールとして、身体の使い方を体現したアーサナ(ポーズ)が生み出されました。身体を使ったアーサナ(ポーズ)と呼吸法が中心のハタヨガは、現代まで引き継がれ主流となっています。

ハタヨガのハは 太陽 = 陽 を、タは 月 = 陰 を意味し、太陽と月、陽と陰が一つに結びつくことを意味しています。この二つのエネルギーのバランスをアーサナ(ポーズ)や呼吸法を行い調和させることがハタヨガ本来の目的なのです。

このように本来のヨガは心を落ち着かせるために生み出されましたが、こんなにも長い歳月がたった現在も、たくさんの人に愛され続けているヨガにはたくさんの魅力があります。

その中でも、大きく3つの要素をあげてみました。

ヨガの効能と効果について


その1、健康体になる

身体に抱えたたくさんの不調の改善にも、そして防ぐ意味での予防としてもヨガは最適です。
全身を動かすことで血流を促し、代謝や体温が上がるため、冷えや便秘の解消にも効果的。同じ姿勢を続けることや疲れ、冷えからくる緊張をほぐし、少しづつ筋力をつけていくことができるヨガは、よくある不調の腰痛や肩こりの改善と予防にもなります。これらは筋力の低下や緊張が原因であることが多く、慢性的なものであっても楽になったり、上手に付き合うことができるようになるのです。


その2、キレイな身体をつくる

ヨガは有酸素運動なので、続けることで代謝や体温が上がり、身体の隅々まで血行を良くしてくれます。
さまざまなポーズは女性ホルモンの分泌を刺激するものが多くあるので、ホルモンバランスを整え、しなやかな筋肉をつくります。みずみずしい素肌や髪、キレイな姿勢へと導いてくれる効果があります。アンチエイジング効果も期待大。


その3、メンタルバランスの安定

ヨガ本来の目的でもある、心を落ち着かせる効果があります。
『息を呑む』『ひと息つく』『ため息』など…、呼吸の速さや状態は精神的なバランスの表れです。あせったり、怒ったりしていれば呼吸は早く浅くなり、リラックスしていれば、ゆっくりと深くなる、ヨガではこの呼吸に意識を向けることにより、意識的に呼吸を調整すること(=心を調整すること)を学びます。
現代の忙しい日常から離れて自分の時間を大切にする、自分自身の体や心、呼吸と向き合うことで心は落ち着き、穏やかになるのです。